黒澤明映画 織田裕二主演でリメーク

 黒澤明監督、三船敏郎さん主演の映画「椿三十郎」(62年)が、
森田芳光監督(56)、織田裕二(38)のコンビでリメークされることが
12日、配給の東宝から発表された。
黒澤作品が日本国内でリメークされるのは初めて。
大役を任された織田は「これ以上ないプレッシャーですが、
良い作品にしたい」と気合十分だ。

 黒澤作品の中でも人気の高い「椿三十郎」が、
オリジナル版の公開から45年、装いも新たにスクリーンに登場する。

 昨年5月に角川春樹事務所が、
「用心棒」(61年)と「椿三十郎」のリメーク権を黒澤プロから約3億円で取得。
「黒澤映画をリスペクトし、学んできた」という森田監督が手を挙げ、
製作がスタートした。

 凄腕の浪人・椿三十郎(三船)が、
上役の汚職を暴こうと立ち上がった9人の若い侍たちに助太刀するアクション時代劇。
三船の殺陣や、三十郎と敵役・室戸半兵衛(仲代達矢)が対決し、
血しぶきを上げるクライマックスシーンなどが現在でも語り継がれる名作だ。

 三十郎役には、森田監督が「織田裕二君しか考えられない」と指名。
織田は映画「将軍家光の乱心 激突」(89年)に数シーン出演したが、
時代劇に本格的に挑戦するのは初めて。
9月中旬のクランクインに向け、今月初旬から殺陣の特訓を始め
「これ以上ないプレッシャーですが、森田監督の指名に応えられるよう、
ともに闘って良い作品にしたい」と意気込んでいる。

 海外では多くの映画人が黒澤作品に影響を受け、
リメークされているが、日本では初めて。
オリジナルのシナリオに忠実に描きながらも、
森田監督はコミカルな部分を強調する意向で
「身の引き締まる思い。チャレンジと同時に歴史的意義も感じている」と意欲満々。
角川春樹事務所の特別顧問でプロデューサーを務める角川春樹氏(64)も
「黒澤作品の偉大さを再び世界に問い直したい」と話している。来年公開予定。
スポニチ
サンスポ黒澤明監督の名作「椿三十郎」が織田裕二主演でリメーク!

 椿三十郎
 小島 剛夕 椿三十郎