奥田瑛二監督作 グランプリ獲得

 俳優・奥田瑛二(五六)の監督作「長い散歩」(12月公開)が4日(日本時間5日)、
カナダで開かれていた「第30回モントリオール映画祭」で最高賞のグランプリを受賞した。
国際批評家連盟賞、エキユメニツク賞(キリスト教団体からの賞)も同時受賞し、
奥田は監督挑戦3作目にして、3冠の快挙を達成した。

 発表の瞬間、会場は大きな拍手に包まれた。
審査委員長の米ベテラン女優、キヤシー・ベイツから絶賛された奥田は、
「世界中のみんなが本当の優しい愛を欲しがつている。
それを立証できたことはこの上ない喜びです」と、
監督デビユー作「少女」で02年にパリ映画祭グランプリを受賞している
“名監督”も興奮を隠せなかつた。

 作品は家族を省みなかつたことに自責の念を抱く初老の元校長(緒形拳)が
隣家で母親(高岡早紀)から虐待を受けていた5歳の少女を連れて旅をする物語。

 今作で助監督デビユーした長女の安藤桃子(二四)と
夫人でスーパーバイザーを務めた安藤和津(五八)も現地に同行したが、
3人は経費節約のためエコノミー席に乗り、桃子は記者会見で通訳も担当。
家族でつかんだ栄冠に奥田の喜びもより大きかつたようだ。デイリースポーツ
長い散歩公式サイト