今村昌平監督が死去

 人間の業や欲望を重厚なタッチで描き、
カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)に
2度輝いた映画監督の今村昌平(いまむら・しょうへい)さんが
30日午後3時49分、転移性肝腫瘍のため東京都渋谷区の病院で死去した。
79歳。東京都出身。
葬儀・告別式は6月6日午前10時から
東京都渋谷区西原2の42の1、代々幡斎場で。
喪主は妻昭子(あきこ)さん。葬儀委員長は俳優北村和夫さん。
後日、日本映画学校主催でお別れの会を開く。

 1951年、松竹大船撮影所に入社。
その後、日活に移り、58年「盗まれた欲情」で監督デビュー。
「果しなき欲望」「豚と軍艦」で人間のむき出しの
欲望をユーモラスに描く“重喜劇”を確立した。

 戦中戦後をたくましく生きる日本女性を描いた
「にっぽん昆虫記」「赤い殺意」で高い評価を受けた後、
今村プロダクションを設立。
「神々の深き欲望」「復讐するは我にあり」「黒い雨」などの
傑作を送り出した。

 「楢山節考」(83年)と「うなぎ」(97年)でパルムドールを獲得。
最高賞を2度受賞したのは、日本人監督では今村監督だけ。
スポニチ

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