田臥日本復帰!JBL栃木と2年契約

 日本人で初めて米プロバスケットボールリーグNBAでプレーしたPG田臥勇太(27)が、26日開幕の日本リーグJBL)に加入するリンク栃木と2年契約を結んだことが31日、明らかになった。
チーム側が同日、発表した。田臥が日本でプレーするのは6季ぶり。
将来はNBA復帰の夢も持ち続けているスタープレーヤーの加入は、JBL新シーズンの目玉となりそうだ。


 日本バスケ史上に輝くNBAデビューから4年。
田臥が母国に帰ってくる。米国の代理人を通じ、30日にリンク栃木と契約を結んだ田臥はこの日、米国から帰国。
「楽しみな気持ちでいっぱい。思い切りいいプレーを披露したい」02−03年シーズンにトヨタ自動車に在籍して以来、6季ぶりの復帰に意気込んだ。


 リンク栃木は秋田・能代工高で田臥を教えた加藤三彦監督が率い、日本代表の川村卓也がいる。
プレー機会を求めた田臥は同監督の存在も大きいと説明。
強化や興行面で有力な人気選手が必要だった山谷拓志社長は「(契約)金額は言えないが、日本人最高だと思う」と話した。


 04−05年にNBAのフェニックス・サンズで4試合に出場し、日本初の同リーグ選手となった田臥は、その後は下部組織のNBAデベロップメントリーグなどでプレー。
新シーズンに向けて、NBAサマーリーグにも参加していたが、ここ数年、控えに甘んじており、出場機会も求め今回の契約となったようだ。


 NBA復帰の夢はあきらめたわけではなく、自身の公式ホームページでは
「NBAへのチャレンジは変わっていません。この決断はチャレンジの一環。ひとつの意味あるステップ」と位置づけた。
NBAや欧州からオファーがあった場合は移籍できる契約になっている。



 戦力補強だけでなく、超人気選手の加入で、興行面でも大きな“田臥効果”が見込まれる。
リーグ関係者も「ホームゲームもそうだが、アウェーの観客動員が飛躍的に伸びるのでは」と皮算用
国内初のプロ、bjリーグに話題で先行されがちだったJBLだが、田臥加入が大きな起爆剤となりそうだ。
26日の開幕戦、対東芝戦(宇都宮市体育館)でデビューする。



 ◆田臥 勇太(たぶせ・ゆうた)1980年10月5日、横浜市生まれ。
27歳。
大道小2年の時にバスケを始め、秋田・能代工では3年連続で高校総体、国体、全国高校選抜を制覇。
99年にブリガムヤング大ハワイ校へ留学。
02年にトヨタ自動車へ入団して新人王を獲得。
04年11月にサンズで日本人初のNBA選手として、4試合に出場した。
173センチ、75キロ。

スポーツ報知